警察庁は、パチンコの標準的な遊技時間(4時間)に客が得られるもうけの上限について、現行の十数万円から5万円を下回るよう出玉規制を強化する方針を固めた。スロットなどについても同水準に規制を強化する。もうけの上限を引き下げることで、負けた分を一度に取り戻そうとのめり込むリスクを減らすのが狙い。(「JIJI.com」より)
来年2月の実施を目指すとのことです。
「ギャンブル依存症」はかなり深刻な問題ですが、この問題に対し、警察庁は「大勝ちしないようにすれば、のめり込むこともない」と判断したようです。
具体的には、現在は「10万円勝ち」する場合もあるところを「5万円を超えることはない」ように規制するのです。
しかし、これで本当に「ギャンブル依存症」の問題が解決されるのでしょうか?
パチンコやパチスロをやったことのない人にはイメージしづらいですが、パチンコやパチスロの出玉というのは、例えば「4時間をかけてコンスタントに増え続けていく」というものではありません。
2時間ひたすらに台を稼働し続け(お金をつぎ込み続け)、2時間目にしてやっと「連チャン」を引き当てるというのがほとんどの流れです。
つまり、出玉規制を行ったところで、はじめの2時間に使うお金は変わりません。
引き当てた「連チャン」に対する “報酬” だけが引き下げられるのです。
すると、どうなるでしょうか?
「負けを取り戻さなくては」と、さらに考えてしまうのではないでしょうか。
今回の出玉規制で損をする人は誰でしょう?
そして、得をする人は?
まず、「パチプロ」と呼ばれている人たちは、間違いなく損をします。
給料がいきなり下がるようなものです。
彼らは仕事として行っているのですから、たまったものではないでしょう。
では、得をする人は?
パチンコホールは、間違いなく得をします。
入ってくるお金が変わらず、出て行くお金が減るからです。
肝心の「ギャンブル(パチンコ)依存症」の人は?
今回の件で、パチンコそのものをキッパリとやめるのならば、結果的に “得をした” ことになると思います。
しかし、そのようなことはないでしょう。
変わらずホールに通い続けるような気がするのです。
「パチンコ依存症」の人がホールに通わなくなることは、基本的に無いと思います。
となると問題は、「パチンコ依存症」の人が経済的に破綻してしまうことから救うことです。
それは、出玉を規制することではありません。
個人的には、「持ち玉」をなるべく減らさないように規制すべきだと思います。
パチスロで言えば、「リプレイ」や「ベル」などの小役の当選確率を上げるだけで随分と違うのではないでしょうか。
出玉規制を行うのなら、まずは、なるべく玉(コイン)を減らさずに遊べるようにすることが必要だと思うのです。
小役の当選確率の引き上げ等があって、はじめて(大当たりの)上限を引き下げることができます。
今回の出玉規制はパチンコやパチスロをやったことのない人(「ギャンブル依存症」が深刻な問題ではない人)が考えた案としか思えません。
本来の目的を間違えると、事態はますます悪いほうへと向かってしまいます。
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