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2018年02月13日

非正規社員 通勤手当訴訟

「非正規社員の通勤手当を正社員の半額とするのは違法」という判決が出たそうです。

 北九州市中央卸売市場で海産物を運搬する「九水(きゅうすい)運輸商事」(同市小倉北区)の非正規社員4人が、通勤手当が正社員の半額なのは労働契約法違反として同額の支払いなどを求めた訴訟で、福岡地裁小倉支部が会社側に計約110万円の賠償を命じる判決を出した。判決は「勤務形態に相違はなく、不合理な取り扱いが長年継続され不法行為が成立する」と認定した。
(「毎日新聞」より抜粋)


労働契約法が2012年に改正され、2013年4月1日に施行されました。

ニュースでよく取り上げられるのは、“有期雇用契約の更新が5年を超えた場合には、無期雇用契約に転換する” という、いわゆる「5年ルール」問題です。

今年(2018年)が、ちょうどその5年目であるということもあります。


しかし、労働契約法に規定されているのは、5年ルールだけではありません。

労働契約に関わる労働者と使用者の権利や義務について幅広く規定されています。


毎日新聞の記事は、さらに次のように続きます。

原告側は通勤手当が正社員の半額の月5000円なのは「不合理な差別」と主張し差額分などを求めていた。改正労働契約法は正社員と非正規社員の不合理な格差を禁じており、判決は同法施行の2013年4月から会社が正社員の通勤手当を非正規と同額に引き下げた14年10月までの差額分の支払いを命じた。


改正労働契約法では “正社員と非正規社員の不合理な格差を禁じて” いるとのことです。

であれば、あらためて裁判を起こすまでもなく、この通勤手当は違法です。


ところが、労働契約法の条文を見てみると、第3条2項には次のようにあります。

(労働契約の原則)
第三条 労働契約は、労働者及び使用者が対等の立場における合意に基づいて締結し、又は変更すべきものとする。
2 労働契約は、労働者及び使用者が、就業の実態に応じて、均衡を考慮しつつ締結し、又は変更すべきものとする。


条文では「均衡を考慮」となっています。


つまり、「均等」でなくても良いのです。


なぜこのような曖昧な表現にしたのでしょうか。

まるで、“努力義務” のような規定です。


今回の件で、使用者がこの条文を根拠に通勤手当を半額にしていたのかどうかはわかりませんが、法令なのですから、禁止すべきことであれば、はっきりと “禁止” と明記すべきだったと思います。

使用者としても困ってしまうのではないでしょうか。


また、今回の判決を受けて、使用者側は「名目は通勤手当だが、実際は皆勤手当。正社員とパートでは責任が違い、納得がいかない」とコメントしているそうです。


ひょっとして、非正規社員は出勤日自体が正規社員の半分だったのでしょうか。


この記事だけでは何とも言えません。


いずれにせよ、労働条件については曖昧な表現は良くないことは間違いありません。


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posted by Descartes at 23:49 | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする